はじめに
−「古本屋」について −
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古本屋に買い取ってもらったことのある人なら分かると思いますが、
まさに「二束三文」 の評価です。
私などは、もう何十回も買い取ってもらっていますので慣れっこですが、
最初の頃は本当にショックを受けました。
購入額の全部を合計すれば3万円以上にもなる本をなんと2000円と評価されました。
今思えばそんなにひどい評価ではありませんが、当時はかなりがっくりしたものです。
もっと安く評価されることだっていくらだってあるでしょう。
小さい古本屋ですと、そこの店主が本好きで本の価値をよく分かってくれている場合があります。
私の場合ですと、カール・バルトという神学者の書いた「ローマ書」という本をかなりの高価格(定価の3分の1ほど)で買い取ってもらったことがあります。なんでも個人的に読んでみたいとのことでした。
そういう古本屋に巡り会うことができれば幸せですが、そのような古本屋はかなりまれです。
多くの古本屋はその本が出版された日付や汚れ具合や人気度などを基準にして値段を付けていきます。
しかし、出版日から1年たつだけで全く価値がなくなるものもあれば、
30年たっても価値が減るどころか価値が何倍にもなるものがあります。

前者の例としては、法律関係の国家資格の受験参考書の本が典型的でしょう。
ここ数年で、商法や不動産登記法など重要な法律について大改正が行われていますが、
大改正前の法律に基づいた受験参考書などは受験者にとっては価値がないどころか有害でさえあります。
でも古本屋の店員にはそんな事情まではわからず、それなりの値を付けてくれたりします。
後者の例としては、やはり文学関係の本でしょう。
たとえば、 明治40年春陽堂出版の夏目漱石「鶉籠(うずらかご)」などは一見古臭いただの古本なのですが、
初版本ですとカバーなしでもヤフオクで24,000程度で落札されたりします。
本というのはおよそあらゆるジャンルにおいて存在するものでありますから、
ある本がどのくらい希少でどのくらい価値があるのかをすべてのジャンルにわたって知り尽くすというのは、
ほぼ不可能と考えられます。
だからこそ古本屋は、大方の古本については、一定の基準に従って機械的に値段を付けるしかないわけです。
私が一番伝えておきたいと思うのは、
古本屋は本の価値をすべて知り尽くした上で値段を付けているわけではないということです。
そのことを念頭におきつつ、
古本屋にご自分の古本を持っていく前に、あるいはゴミとして処分する前に、
ぜひその本の価値を調べることをお勧めします。
(ただし、明らかにたいした値段が付かないと思われるものは除きます。) 
なお最後に付け足しますが、
数多くある古本屋のすべてを十把一絡げに「買い叩かれる」と決め付けるのは間違いで、
なかには価値のある本をそれ相応の値段でちゃんと評価してくれる良心的な古本屋もある、ということは心に留めておいてほしく思います。
以上
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